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イスラエルとパレスチナ・ガザ地区での即時停戦と人道支援を求める声明

2023年12月28日

 10月7日から始まった、パレスチナ・ガザ地区を実効支配するハマスとイスラエルの国防軍による戦闘は激化しています。ハマスの戦闘員がイスラエルに侵入して大規模な攻撃をし、多くの犠牲者を出し、イスラエル市民、外国人、兵士を人質に取りました。これに対し、イスラエルのネタニヤフ首相は「戦争状態」と宣言し、ガザ地区に対して大量のミサイルを発射し、ガザ地区内のさまざまな標的に対して攻撃を続行しており、これまでに難民キャンプ、国連運営の学校、病院等も被害を受けています。ガザ地区の保健省の発表によると、12月22日時点でパレスチナ・ガザ地区では、死者が2万人を超え、8千人以上の子供が犠牲になりました。イスラエル軍は2007年からガザ地区を封鎖しましたが、2023年10月7日からガザ地区の完全封鎖を行なったため、ガザ地区では水、食糧、医療品、燃料等が底をつくなど人道危機が深刻化しています。10月17日には、ガザ地区ガザ市にあるアル・アハリ病院が攻撃され、多数の死傷者がでました。その後も多数の医療機関が攻撃を受けていると報道されています。


 イスラエルとハマスの戦闘は、7日間の休戦がありましたが、12月1日の戦闘再開以降は過激化の一途をたどり、多くの民間人を含む人々の命が失われています。その中では、多くの子どもたちの尊いいのちが失われています。また、ガザ地区は医療施設やインフラに対しても攻撃を受けており、多くの民間人の人道的危機に瀕しています。12月12日に国連総会において日本を含めた150カ国以上の賛成で停戦決議が可決されており、停戦を求める声は国際社会の大きな流れになっています。全日本医学生自治会連合(医学連)の規約では本組織の目的のひとつとして、「平和と民主主義を擁護する」ことを掲げています。平和と民主主義が無視された場所では、人々の健康は守られません。私たち医学連は、すべての戦争当事者に対する即時停戦を強く求め、尊い人命が保護されることを望みます。国際人道法に違反する行為である、医療施設への攻撃をやめ、患者と医療従事者の安全を求めます。


 現在ガザ地区においては、様々な医療施設、インフラ設備が破壊されています。必要な医療が受けられない、最低限の生活ができない事態は、人々の人命を救う医療従事者を目指す医学生にとっては、到底見逃すことができないことです。私たちは、当地域のすべての人々に安全な地域での居住、必要な医療、食料、資源等が供給されることを求めます。そのために、ガザ地区の完全封鎖を解除し、医薬品、医療機器、食料、燃料、水など、必要な人道援助物資の搬入および、人道援助従事者の活動が可能になることを求めます。


 現在、パレスチナ・ガザ地区においては悲惨な戦争の被害が拡大し続けています。医学連中央執行委員会は、全国の医学生に、国際社会について常に学び続け、語り合い、平和を希求できる医療者を目指すことを呼びかけます。そして、命の尊厳が守られる国際社会の実現に向け国内外の人々と協調し歩むことを決意します。

2023年12月28日

全日本医学生自治会連合 中央執行委員会

 

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