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2020年2月25日、文部科学省との懇談を行いました。

医学連では毎年、全国の医学生から集めた意見をもとに文科省との懇談を行い、意見交換を行っています。

内容は以下の通りです。(2020年2月25日時点での回答になります。)

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 本年度の懇談では、「コロナウイルスの影響」「医学教育」「学生の経済的負担」「不正入試」「地域枠」「新専門医制度」「予算」「基礎研究の推進」「アカハラ・パワハラ」の九項目について要請し、五項目について意見交換を行いました。

 

【コロナウイルスの影響】

 「コロナウイルスの影響」について医学連では、25日時点で蔓延に伴って医学部の実習などに影響が出ているところがあり、急遽この内容について文部科学省の見解を問いました。25日時点では小学校から大学まで衛生部局から一斉に通知を出して安全確保を促しており、個別大学からの問い合わせはないということでした。相談に応じて個別に対応するということでした。(2020/2/25時点)

 

【医学教育】

 「医学教育」について医学連からは、国際認証に伴う医学教育改革で学生の声がきちんと反映されるカリキュラム委員会へ改善を促すこと、カリキュラムの過密さで大学間格差をなくしていくことを求めました。また、英語の学習機会や留学支援を充実させること、留年の実態把握や試験の公正さを確保すること、医学生の医行為を伴う実習についてなどについても文科省の見解を聞きました。

 これに対して文科省は、委員会運営については認証の過程で各大学が確認していくことという認識を示し、モデルコアカリキュラムが過剰なものとならないよう次期改定に向けて検討していくとのことでした。一方で、コアカリに沿っているかどうか網羅的な調査はしていないとし、必要な場合はまず学生が大学側に意見を伝えてほしいと話しました。

 英語学習については、各大学で特徴ある取り組みがあることを認識したうえで大学を選択すべきという認識を示しました。トビタテ!については終了後も留学支援が滞ることがないよう、JASSOなどの制度でカバーしていくことを検討しているとのことでした。

 留年・試験については、留年の全体数を把握し、進級判定については各大学当然適正になされるべきとの認識であるものの、個別の大学に文科省として何か言うということはできないと回答しました。

 医学生の医行為については、医学生が臨床能力を身に付けるために厚労省で検討しており、今後指導医も含めて対応していくことになるということでした。医学連としては、学生がどのような立場に置かれるのかを見極めていくことが必要だと思いました。

 

【学生の経済的負担】

「学生の経済的負担」については、初めに滋賀医科大学から預かっていた「授業料減免措置の維持を求める署名」を手渡しました。医学連からは、新制度に伴う在学生への経過措置を医学部では5年間続けること、新入生から国立大学で支援額が減少する制度を改善すること、年齢制限を撤廃することについて要請しました。

 これに対して文科省は、経過措置については確認すると回答し、新入生や年齢制限の対応については、現在のところ変更になった枠組みで対応する考えを示したうえで、今後学生が困っているという声を聞いて改善を検討していきたいと話しました。医学連としては、年齢で一律に切るという差別的な取り扱いは今後も強く改善を求めていきます。

 

【地域枠】

  「地域枠」について医学連からは、把握している事例として、学生への説明がないまま従事要件が変更されないようにすることを求めました。現状、地域枠学生・地域枠を考える学生・受験生に対して説明や支援が不十分であるという認識を伝えました。そのうえで、各大学や都道府県にその責任を果たすよう働きかけてもらうよう求めました。

 これに対して文科省は、制度自体の管理は厚労省が担当だという点を踏まえたうえで、地域枠制度の説明に関しては厚労省と連名で通知を出しているとしました。一方、各大学内で契約内容が変更になったなどの事例は把握しておらず、そうした現状はしっかり伝えてほしいということでした。医学連としては、アンケートや事実確認をまとめたうえでしっかりと文科省側にも現状を伝えて改善を求めていこうと思います。

 

【アカハラ・パワハラについて】

 医学連から、医学部の中には実習や研究室のかかわりの中でいまだにアカハラ・パワハラが根強く残っていることを指摘し、各大学に対して開かれた窓口にしていくなど適切に対処を促すよう求めました。

 これに対して文科省は、アカハラ・パワハラは当然あってはならないものとの認識を示したうえで、各大学の教務担当者の会議でハラスメント対策を呼び掛けていることを報告しました。ハラスメントは今後も取り組んで行くべき課題だということを表明しました。

 

その他、懇談の中では言及できなかった項目【不正入試】、【新専門医制度】、【予算】、【基礎研究の推進】については、要請項目要旨の通り文書での要請を行いました。

 

今年度の文科省との懇談では、医学生の実情を伝え、文科省と学生側とで意見交換を行いました。一方で、大学内部のことについては文科省として個別に言える範囲も非常に狭いものであるという印象を受けました。個別大学で学生の声を反映させる取り組みとともに、全国の学生に影響する不適切な事例については文科省としてもはっきりと是正してもらうよう、毅然として要請していくことが重要だと考えます。今後も医学連は、全国の医学生の意見を集め、懇談などの形で国や医療団体と協働し、よりよい医学部づくりを目指していきます。

 

 

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